2014年9月9日

撫道とは

とりあえずブログタイトルの解説的な話でも。

遡ること16年ほど前、私がWebでの活動を始めた頃に「お人形との関わり方」みたいな話を書いたコンテンツがありまして、そのタイトルが「日本撫道館」でした。

読み返すのもこっ恥ずかしいのですが、とりあえずその序文のあたりを再掲してみます。
誤字とか現在だと意味不明になる文言(当時扱っていたドールに関わる部分)は少々修正してあります。


玩具としての人形、それはすなわち「愛」という字に集約される。 
子どもから大人まで、人形遊びの原動力はすなわち「愛」。
そう、形はどうあれ、そこには「愛」があるはず。 
なればこそ語ろうではないか、我が愛の形……「撫道」を! 



 其の一、心得 

まずは、手に取るべし! 
まずは基本中の基本、お人形を手に取る事からはじめよう。 
ここを読んでいる君はもちろん、クリアしてるよね! 
着せ替えするもよし、ポーズを付けて眺めるもよし、写真を撮って見るもまたよし。そのすべての根幹、それが「手に取る」だ。簡単なことだが、重要だぞ!! 

「買ったけど、いまいちなんだよな」とか言って「箱入り娘(or 息子)」を溜めてないか? 
「う~ん、この子よりこっちの子がかわいいんだよなぁ~」とか言って、最近まったく触れてないお人形さんとかいないか?! 
愛されるためだけに生まれてきた「お人形」。せっかく出会ったんだから、ちゃんと可愛がってあげようね!! 

撫でるべし!! 
創始者(俺)曰く、「撫道の道は撫でにはじまり、撫でに帰結する」。 
基本にして究極。それが「撫でる」だ!! 

お人形さんは「女児玩具」の一つだが、他の玩具とは決定的な違いがある。
それすなわち、「髪」!

そう、これなくして人形の魅力は…(一部例外を除き)…語れないぜ!! 
そして、この「髪」を無視して遊ぶことなど不可能!
ならば、どうする、君ならどうする? そう、まずは撫でるべし!! 

一般にお人形は読み取りにくい表情に作られてる事が多い。無表情・あいまいな笑顔が大半だと思われる。それが災いして、何気に眺めると人の恐怖を誘うことすらある!(恐い話に人形が使われるケースが多い原因の一つだと思う) 
ならば何故、明確な表情を持たせないかといえば、あいまいな表情は人の心を反映する鏡として機能するからだ。
そう、自分が悲しいときは人形も悲しんでるように思える。自分がうれしいときは人形も喜んでくれてるように思える。人の形をしていることで、人同様の感情を想起させ、あいまいな表情によって自分の感情にシンクロする。 
また、人形をわざわざ買ってまで可愛がるような人間ならば、まず間違いなく人形にたいしてプラスの感情を抱いている。つまり、人形の表情からマイナスの感情を読み取らない可能性が高い。
自分が悲しいとき、人形の笑顔を自分を嘲笑してるとはとらず、励ましてくれていると感じるはずだ。 
つまり、「うれしいときは共に喜んでくれ、悲しいときは慰めてくれる」。
人形は運用を誤らなければ「己の感情をプラスの方向に導くブースター」として機能するのだ!!

正しい人形の運用とは、すなわち、人形にたいしてマイナスの感情を持たないこと。
マイナスの感情を人形にたいして持てばプラスと同様、やはり感情は増幅され、人形そのものを「恐い」「気味悪い」などと感じることになる。
そういった感情は主に「罪悪感」をトリガーとして発生する。人形は「愛されるための物」。これを可愛がっていないと、「うらまれているかも…」などとマイナスの感情を想起させる結果となる。
また、古今の人形にまつわる怪談などが外的要因となりそういった感情を助長する。 
「まずは手に取るべし」という上記の話が重要になるのはここだ。
あまり相手にしない人形に対して「悪いなぁ」と少しでも感じるならば、その現状はすでにまずい方向に向かっていると考えていいだろう。
解決策は一つ!撫でるべし! プラスの感情を維持すること、それすなわち「可愛がること」。
「眺める」「着せかえして遊ぶ」など、方法は人それぞれあると思われるが、本能に根差す行為ほどその効果はおおきい。撫でることで発生する人形に対するプラスの感情「かわいい」「きもちいい」といった物は、「見る」という行為で発生する「かわいい」「きれい」「かっこいい」などよりも深く心に作用し、結果「人形ブースター効果(上記のやつ。今命名)」はプラスに維持される。 
ならば、撫でる以上に可愛がればいいか、と言えばそうでもない。あまりに強力に可愛がると、それを維持することが難しくなる。極端に可愛がれば可愛がっただけ、それを維持できなかった場合にマイナス感情をトリガーする可能性は高くなる。そして、仮にその愛情を維持出来たとしても「人形魔道」の深みにはまることは必定。恐れず踏み込むか、撫道の心を維持するかは君の心次第だ!! 

・・・いろいろ書いたけど、あまり深く考えず「かわいいなぁ。いい子いい子(^^)」って感じで撫で撫でしてればそれでOKさ!! 
そうすれば、きっと君の人形は「幸せ」を呼び込むはず。 まずは撫でるべし!!



なんかこう、今読み返すと死にたくなるタイプのあれですが・・・
今もあまり思うところは変わってないですね。

当たり前ですがドールは人間ではありません。ドールにはドールの幸せがあります。
それは人間に可愛がってもらえる状態であり続けることですね。
人間だとかわいそうに思える手段でもきっちりメンテナンスはしてあげるのがドールのためですよ~というのを付け足しておきます。


大所帯過ぎて完璧に実行ってのも難しい昨今ですが、初心に帰ってこれからもドールを愛でていきたいですね。



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